易疲労性
うつ病の主な症状として、体のダルさと易疲労性が挙げられます。
この症状はやる気の低下と同様に広くうつ病患者に共通しています。
そのため、たとえ近くのクリニックや病院の行き帰りだけでも、とても疲れてしんどくなるのです。
そして、外出から帰ってきたときには、家でしばらく横になり休まなければならなくなります。
座ることすらしんどい病気
それくらい外出はうつ病患者にとってしんどくなることであり、疲れることなので、とても億劫に感じます。
病院の精神科外来でよく椅子で横になっている方を見かけると思いますが、それは、うつ病が座ることすらしんどい病気だからです。
私の体験ですが、比較的症状の調子が良くても、外出途中でしんどくなり、買い物もろくにできないことなどしょっちゅうあります。
自分の目的が症状のために達成できずに終わることはしばしばあります。
休憩スペースがない
そこで、外出時には公園のベンチや座れる塀で休んだりすることが多いのですが、なかなかそのような休憩スペースが外には存在しません。
そして、本当は長時間横になりたいですが、そのような空間もほとんどありません。
公共機関の椅子や巨大ショッピングモールの椅子で横になるのはさすがに抵抗がります。
外出先で横になれるところと言えば、私の思いつく限りで、ネットカフェのフラット席かカラオケぐらいです。
しかし、ただ横になりたいのに、1000円程度のお金を支払うのは、働くことのできないうつ病患者にとってはとてもいたい出費となります。
ただ数時間横になるだけで千円札を失うのはかなりはばかられる現実です。
「横になれる休憩スペース」があれば
そのため、余計に外に出なくなり、さらに家に引きこもりがちになります。
外出すること自体がとても嫌なことになるのです。
バリアフリーが叫ばれ、「心の病」が増加する一途をたどる現代において「横になれる休憩スペース」は今後障害者支援の一つとして検討していただきたいものです。
このことは重傷なうつ病患者だけではなく、比較的症状が軽くなってきたうつ病患者にとっても必要なスペースだと思います。
うつ病罹患者の社会復帰のためにも「横になれる休憩スペース」はとても助かる配慮なのではないでしょうか。