長女が… 長男が… そして、遂に妻までもが…
我が家では2010年を前後して長女、長男がうつ病と診断され、それに引きずられるように、妻も塞ぎ込むようになった暗い時期があります。
最初は長女で、地元から離れた職場が辛くて、勤め先を辞め、地元で仕事を探したのですが、ことごとく面接で落ち、次第に自信を無くして、家に籠るようになってきました。
それでも何とか、新しい仕事を見つけようと頑張っていたのですが、あるとき面接官の諮問に答えられず、沈黙したらしいのですが、その沈黙を厳しく指摘されたのが、最後の引き金になって、完全な自信喪失と、人間不信に陥りました。
そんな娘を心配した家内は、娘に元気を取り戻してもらおうと、数件の精神科医院に診てもらってのですが、いずれも「うつ病」の診断と言われ、それも気にかけ、余計に深みに入り塞ぎ込むようになり、私達家族も、あまり本人を刺激しないよう、若干の距離を置いて接するようになりました。
そんな中、娘が外に出なくなって半年もしないうちに、今度は長男が新しい上司と馬が合わず、連日のように長時間の叱責を浴び、出社拒否をするようになり、遂には塞ぎ込むようになり、長男も「うつ病」と診断され、同時期に、二人のうつ病患者が我が家に存在する日が何か月も続いた挙句、遂には、妻も精気が無いような状態となり、1年位前には、何でも笑って話せる家族が、このままでは崩壊は免れないと思う程に、皆が塞ぎ込む、本当につらい時期がありました。
我が家の「救世主」
ある時あまりに暗い妻を見かねて、無理に外へ連れ出し、昔好きで行っていた、ペットショップ廻りをしたのですが、新しく出来たペットショップで見かけた子犬を、妻が凄く気に入ったようなので、思い切ってその場で購入し、持ち帰ったのですが、この子犬が、暗い生活を送っている私達の、「救世主」となってくれました。
この子犬見た目の可愛さとは違って、なかなかの暴れん坊で、これが幸いして、世話に手を焼いていた妻を見かねた娘が、一緒に世話をするようになり、子犬の躾をするうちに、自信を取り戻しました。
また、子犬の世話で忙しくなり、塞ぎ込んでいる暇が無くなったこともあり、部屋にこもることも少なくなり、子犬の成長と共に、散歩もするようになり、あれだけひどかった人間不信も解消されました。
部屋に入ったまま、ゲームに明け暮れる長男には、娘が回復していく中で、子犬が来て以来処方された抗うつ薬を服用しなくなり、むしろ感情の起伏が無くなったことを聞き、このままではどうにもならないと言う思いもあり、思い切って服用を暫く止めることにしました。
これが結果的に幸いして、子犬と戯れる私たちの笑い声につられて、徐々に部屋を出るようになり、意外に短期間で回復してくれました。
私の経験から言えること
安易とは思いますが、私の経験から言えることは、塞ぎ込んだ時に
1.腫物に触るように遠ざけるのではなく、軽度の責任ある仕事を上手に任せる。
2.うつ病と言われると、本人が余計にうつ病を意識するようになり、深みに落ちていく。
3.抗うつ薬は、時として逆効果の時もある。
の3点です。
病院に診てもらうことが悪いとは、決して言うわけではありませんが、娘を診てもらった何人かの医師の指導は、「静かに放っておくのが一番」、「できるだけ外に連れ出し、人に触れさせること」と、真逆の指導をいただくこともあり、何が本当か分からなくなりますので、病院で診てもらうには、しっかりとした病院を選ぶことが必要かと思います。
ちなみに、抗うつ薬ですが、処方しない病院もありました。(恐らく症状で判断されたと思いますが、我が家は処方されなかった先生が正解でした。)