うつ病には、世間にはあまり知られていない症状がたくさんあります。
今回はその中でも、うつ病患者本人が苦しむ体に表れる症状を、私の体験をもとに記述していきます。
③足のムズムズ
この症状は、足首の下全体や足の指先がムズムズして気になる症状です。
「足がムズムズ」というのがどんな感じなのかを説明することが難しいのですが、「かゆい」というのとはまた違います。
強いて言葉で表現するのでしたら、足をこすり合わせたり指を動かしたりしないと気が済まないという状態です。
私の場合、特に横になっているときに足のムズムズがひどくなります。
ただでさえうつ病の症状でしんどいのに、足がムズムズして気になって、ゆっくりと休めなくなります。
時には、ムズムズが気になって眠れないこともあります。
小さな症状ですが、意外と辛いものです。
現在は頓服薬で足のムズムズを緩和するお薬があります。
足が少し気になってそわそわする方は、主治医に相談してみるといいと思います。
また、薬の副作用で足のムズムズがでたりすることもあります。
足のムズムズが出やすい方は、医師と相談してお薬の調整をしてもらう方がいいと思います。
④睡眠について
うつ病の中でも一番といってもよいほど辛いのは、夜に眠れなくなるという睡眠障害です。
通常は、睡眠薬(眠剤)を服用して、就寝することになりますが、それでもやっかいな症状がでます。
それが「中途覚醒」です。
中途覚醒は、簡単に言えば、夜途中で目が覚めるという症状です。
トイレとかで目が覚めるのとは違い、急に目が覚めます。
うつ病でない普通の方でもあるとは思いますが、たいていは長くて5分くらいあればすぐに寝付けると思います。
ただ、中途覚醒の場合は、目が覚めて一時間しても眠れなくなったりします。
最悪の場合、途中で起きて朝まで寝付けないということもあります。
そのため、睡眠用の頓服も医師に相談すれば処方してもらえます。
ただし、注意が必要なのは、中途覚醒がよく起こるからといって就寝前の眠剤を多く取りすぎないことです。
というのも、眠剤は多すぎたり、自分に合わなかったりすると、次の日の朝まで残り、体がだるくなります。
中途覚醒時の頓服も要領が多かったり、不適切に服用したりすると、次の日に影響がでますので、主治医としっかり相談しないといけません。
私の場合は、この中途覚醒はずっと続いています。
基本的に23時に就寝するのですが、3時に中途覚醒が生じます。
その後は寝ようとしても眠れません。
朝の3時くらいで眠剤の頓服を服用してしまうと、その日の朝に薬が残りだるくなるので、結構悩んでいます。
そのせいもあって、朝に二度寝や三度寝などはよくあります。
食事後はうつ病のしんどさと眠気が一気に襲い掛かってきて眠くて仕方なくなります。
薬の選択
このように、身体に影響が出るのもうつ病の特徴です。
睡眠が悪くなることが辛いのは理解できると思いますが、足のムズムズはなかなか理解しづらいと思います。
足のムズムズに関しては、落ち着かなくそわそわして足をこすりつけていないと気持ち悪くなります。
ムズムズが入眠の妨げになることも多々ありますので、寝付けない時の眠剤の頓服を服用する前に、どの症状で眠れないのかをちゃんと分析してから服用するようにした方が楽になれます。
また、自分が服用している薬がどういうもので、どういう症状に作用するのかをちゃんと把握しておいた方がいいと思います。
例えば、同じ頓服でも、イライラを抑えるのに使用する頓服と足のムズムズを抑えるために使用する頓服では、成分も効き目も全く異なります。
しんどいとは思いますが、薬の把握ができているか否かでその後の辛さが全くことなります。
薬を把握しているからこそ主治医とより詳しく相談することができますし、より自分の症状に合った薬を処方してもらえるようになります。
薬の理解と選択は薬物治療が主流の精神疾患完治への第一歩と思ってください。