仕事中の事故で後遺障害
私は、10年程前に仕事中の事故で右腕に大ケガを負い、半年間のリハビリに励んだものの、身体に障害が残る結果となりました。
職場復帰後、今まで出来ていた仕事が出来なくなり、精神的な焦りと不安感に襲われていましたが、その当時は、自分がうつ病だという認識は全くなく、落ち込んでいるだけだと思いました。
しかし、時間の経過とともに精神状態は悪化し、ちょっとしたことでイラついたり、落ち着きがなくなるなど、今になって思えば、人格が変わってしまったような情緒不安定さでした。
それが原因の一つでもありますが、妻とは離婚という形になりました。
その後も精神状態は不安定でしたが、会社にはその不安定さを隠しながら出勤していました。
胃の不快感や身体の倦怠感
ところが、しだいに胃の不快感や身体の倦怠感に襲われるようになり、仕事をするのも辛い状況になってきました。
内科で胃カメラによる検査をしたり、様々な病院に行きましたが、身体的な異常は見当たりませんでした。
不安感が増すなか、知り合いの方(うつ病経験者)からのアドバイスもあり、精神科を受診したところ、うつ病との診断を受けました。
その後は、薬を飲みながら仕事を続けましたが、不安感が根本から取り除かれることはなく、早く治さないといけないという気持ちに縛られ続けました。
現在も通院はしていますが、薬の服用は自己管理で、調子が悪い時だけ飲めば良いという主治医の指示をもらえるまでに回復し、ほとんど薬を飲まなくなりました。
そうなるまでの経緯を綴りたいと思います。
無理に治そうとしなくて良い
私の場合、うつ病を早く治さないといけないという考え方が逆効果でした。
もうひとつは、身体に障害を負った時に、過去の自分にこだわりすぎて、出来なくなった自分を認められなかったのも、発症の原因だったように思います。
うつ病は、無理に治そうとしなくて良い病気です。
うつ病なら、うつ病のままの自分でいいと思います。
その中で自分が出来ることだけをすればよく、極端な話ではありますが、何もやる気が起きない時は、何もしなくても正解だと思います。
今の自分の状態を肯定して、過去の自分や他人と比べることをやめることで、気持ちは楽になり、自然と症状も治まっていきます。
生きているだけで十分な仕事をしているのに、それ以上に頑張る必要もなく、ただ自然の流れにまかせておけば、少しずつではありますが、以前の元気な心がよみがえってきます。
人生は他人との競争ではなく、自分を生きるためにあるのだから、見苦しい自分を全面に出して、過ごしていきたいと思います。